今回は、読書感想文の書きやすい本で映画化されたもの9選という事で、映画化されていて、しかも読書感想文の書きやすい本をピックアップしています。
図書のタイトルや、作者、作品内容から、読書感想文に向いていると思う理由やポイント等を、当サイトが独自に取材したものを掲載します。ぜひ参考にして下さいね^^
1. 博士の愛した数式/作者:小川洋子
タイトル:博士の愛した数式
作者:小川洋子
内容とポイント
80分しか記憶が持たない「博士」と博士のお世話をする家政婦の「私」と、その息子である「ルート」との交流の日々を描く物語です。
第1回本屋大賞受賞作品であり、2006年に深津絵里さん主演で映画化されています。
3人が交流を深めていくアイテムとして印象的に使われているのが、博士が専門としている「数学」です。
専門的な知識がなくても数学の魅力を知ることができて、「私」を介して読者もまた自然に博士と数学を好きになっていくことができます。
物語を進めていくうちに、博士の過去や病気の進行など、人にとっては少し辛い結末が待っています。
しかし、3人が心を通わせ、過ごす日々の優しい描写がとても魅力的で、読後感がさわやかな作品ですので、清々しい気持ちで感想文が書けると思います。
2. 日本のいちばん長い日/作者:半藤一利
タイトル:日本のいちばん長い日
作者:半藤一利
内容とポイント
1945年8月14日の日本降伏の決定から、同日深夜の若手将校による宮城事件、翌日正午のラジオによる玉音放送までの出来事を総理大臣、軍人、宮内庁の侍従等の様々な立場の人たちの視点から描いた本です。
日本が大きく変わった1日の出来事を追った内容ですが、どの立場から物語を見るかで見え方も変わり、多くの人たちがそれぞれの立場からその日をどのように過ごしたのか、何を目指し、何を成し遂げ、逆に何を成し遂げられなかったのかによって、書く内容の方向性を決めやすいです。善悪は視点によって変わる、ということを書いてもいいと思います。
また、戦争と平和や、それらに政治がどう関わっているのかという面からも見ることができ、平和学習の一環としても絡めることができます。
3. 検察側の罪人/作者:雫井脩介
タイトル:検察側の罪人
作者:雫井脩介
内容とポイント
ベテラン検事最上と、若手検事沖野がある事件の担当検事として取り組んでいきます。
最上は過去の時効が成立した事件の罪を償わせるために、真実を捻じ曲げて起訴しようとします。
しかし、沖野はそれに気づき、検事を辞め最上がしたことを明らかにしようと奮闘します。
この小説が読書感想文におすすめな理由は
正義とは何なのかということをとても考えさせられるからです。
最上は法律を守らず、法律に守られている犯人を裁こうとします。
このジレンマを考えていくことで、自分にとっての正義や、自分の意思を形づくるうえで非常に大事なヒントを与えてくれると思います。
また、映画と原作では結末が違うのでその点に着目してみても面白いと思いますよ!
4. 人魚の眠る家/作者:東野圭吾
タイトル:人魚の眠る家
作者:東野圭吾
内容とポイント
不慮のプールで事故で突然、意識が戻らなくなってしまった娘の看病をしていくうちに、気を病んでしまう母親のお話です。
娘は意識が戻る可能性が限りなく低いという状況で、心臓が動いているということ以外は何もわからない状態です。
それでも、母親は娘の意識が戻ることを信じ、最先端の治療を用いて生かそうとし、ついには電気刺激で筋肉を動かし、意識不明の娘を無理やり動かすというところまで行きついてしまいます。
心臓が動いていれば生きているなのか、それとも死んでいるなのか、自分が母親の立場だったらどう考えるかということに着目して読書感想文を書くと描きやすいと思います。
感情が揺さぶられるため、文章は書きやすいと思います。
5. 陽だまりの彼女/作者:越谷オサム
タイトル: 陽だまりの彼女
作者: 越谷オサム
内容とポイント
松本潤さんと上野樹里さんで映画化された小説で、「女子が男子に読んでほしい恋愛小説No.1」というキャッチコピーがついていたようです。
それがあっているかどうかはともかく、主人公・浩介とその彼女・真緒の二人の恋愛模様は軽快な文章とあいまって、微笑ましくバカップルといった雰囲気です。
単なる恋愛小説だと思って気楽に読んでいましたが、後半の思いもよらない展開に気付けばページをめくる手が早くなりました。
作中、ビーチボーイズの『素敵じゃないか』が何度も登場するので、今ではビーチボーイズを聴く度にこの小説のことを思い出してしまいます。
結末における主人公の問いに対するヒロインの答えが実に素晴らしく、このオチのためだけに読んでもいいと言えます。
ここをどんな風に予想したという考察や、途中のちょっとした仕草などに注目すると書きやすいです。
6. コーヒーが冷めないうちに/作者:川口俊和
タイトル:コーヒーが冷めないうちに
作者:川口俊和
内容とポイント
とある街で古くからある喫茶店「フニクリフニクラ」は、人気のない路地裏でひっそりと営業していました。
レトロな雰囲気の喫茶店には、まことしやかに囁かれている都市伝説があり、うわさを聞き付けた人が僅かな望みをかけて店を訪れます。
それは店にある特定の座席に座ると、その席に座っている間は希望する時間へ移動することができる、というもの。
タイムトリップには、いろいろな制約・ルールを守らなければなりません。
喫茶店を訪れたことが無い人には会えない、現実は変えられない、席を立って移動できない、過去に戻れるのはコーヒーを注いでから冷めるまでの間。
いくつも存在するルールを守りながら、座席に座った客は過去へと飛びます。
この作品は短編集なので、サクサクと読みやすく、また映像化されているため、感情移入がしやすい作品だと思います。
7. ワンダー Wonder/作者:R・J・パラシオ
タイトル:ワンダー Wonder
作者:R・J・パラシオ
内容とポイント
主人公は遺伝子の病気で顔に大きな障害を持つ10歳の少年オーガスト。
何度も手術を繰り返しながら、家庭学習を続けてきましたが、5年生になって初めて学校に通うことになります。
性格は明るく優しいオーガストですが、学校で、他の子供たちから気味の悪い顔だからと避けられてしまったり、いじめられたりもします。
しかし、そんなオーガストと仲良くしてくれる友達ができたり、家族に支えられたりしながら、学校生活を続けていきます。
だれのせいでもなく、特別な顔に生まれてしまったオーガストと、彼を取り巻く人々の物語が厳しくも優しい視線で描かれ、心が洗われる作品になっています。
自分がその場にいたらどうするか?という点を掘り下げると書きやすくなります。
8. スタンド・バイ・ミー 恐怖の四季秋冬編/作者:スティーブン・キング
タイトル:スタンド・バイ・ミー 恐怖の四季秋冬編
作者:スティーブン・キング
内容とポイント
大変有名な映画「スタンド・バイ・ミー」の原作になる本です。
映画も大変面白く、本を読むのが苦手な人は、映画から観てみてもいいかもしれません。私も10回以上見ています。
4人の少年たちがあるものを探しに旅に出て、その旅の中でそれぞれの少年たちが抱える悩みや、苦しさを抱え、乗り越えたりしながら、成長していく話です。
友達が傍にいて、その大切さ、友情が大きなテーマになっていると思います。
映画の方は、原作に忠実に描かれていると思いますが、原作とちがう部分もありますので、本を読んでその違いを読み比べていくのも面白いかもしれません。
ストーリー自体の展開の面白さも楽しめますし、友情について考えさせられて、深く心に響く作品かと思います。
9. 永遠のゼロ/作者:百田尚樹
タイトル:永遠のゼロ
作者:百田尚樹
内容とポイント
戦争、特攻隊を題材にした物語です。
若い世代にはイメージのできないジャンルかも知れませんが、映画をきっかけに読む、終戦記念日のある夏休みに読むと読書感想文につなげられると思います。
特攻隊なのに「必ず生きて帰る」ということがどういうことなのか、今の時代には考えられないような価値観で生きていた若者の気持ちに思いを馳せることが、いい読書感想文になるポイントです。
命の尊さはいつの時代も変わらないはずなのに、「国のため」という価値観がどうしてここまで浸透するのか、教育ということがどういうことなのか、主体的に生きるというのはどういうことなのか、と今の自分に引き寄せて考えることもできます。
読書感想文の書きやすい本で映画化されたもの9選!まとめ
やはり映画化されているというだけあって、素晴らしい作品揃いでしたね!
気になる知らない作品もあって、読んでみたいなと思いました^^
当ブログ管理人的には、僕らの七日間戦争辺りが出てくるかなーと思っていましたがでませんでしたね(笑)
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