今回は読書感想文が書きやすいおすすめの本は?小学生・中学年向け(小学3年生・4年生)という事で、本のタイトルや作者、作品内容と読書感想文に向いていると思う理由やポイントを、当サイトが独自に取材したものを掲載します。ぜひ参考にして下さい^^
1. ぼくのすてきなお兄ちゃん
タイトル:ぼくのすてきなお兄ちゃん
作者:コ・ジョンウク
内容とポイント
脳性マヒという障害のあるお兄ちゃんと突然、一緒に暮らすことになった弟が、様々な出来事が起こる中で、受け入れられない気持ちをどうしていいか分からないものの、それでも一生懸命考えていくお話です。
障害のあるお兄ちゃんのことを好きになれない自分、それは悪いことなのではないか?という気持ちになってしまう、だから葛藤する、といった正直な気持ちが描かれています。
もしも自分に突然、障害のあるお兄ちゃんがいると言われたら?と、自分のこととして考えるのが読書感想文のポイントです。
多様性を受け入れる、といったことはすでに教育の中で学んでいることだと思いますが、自分の兄弟だったら、どんな気持ちになるのかというところまで考えることで、親身になりより深く考えるキッカケになります。様々な葛藤を言語化できるといい読書感想文のテーマだと思います。
2. ペニーの日記読んじゃだめ
タイトル:ペニーの日記読んじゃだめ
作者:ロビン・クライン 作、アン・ジェイムズ 絵、安藤紀子 訳
内容とポイント
主人公の女の子が、老人ホームへのボランティアで、とあるおばあさんと出会い友情を育んでいく作品です。
物語の序盤では、この主人公はお年寄りに対して、あまり良い感情を持っていませんでしたが、仲良くなるにつれ、お年寄りに対しての考え方が変化し、その生きてきた歳月を考えさせられます。
若干ボリュームのある本ですが、馬好きの主人公の馬に関する写真があちこちにあり、ところどころ息抜きになって、すんなり読み進めることができます。
また、この主人公は口が悪いのですが、この年頃の子供あるあるで、子供自身が「そうそう!」とつっこみを入れながら読むことができ、共感できる点もおすすめです。
3. ねこの風つくり工場
タイトル:ねこの風つくり工場
作者:みずのよしえ/作 いづのかじ/絵
内容とポイント
町外れにある工場で、実はねこたちが、町に吹き渡る風を作っているというお話です。
短編3つが収められており、可愛い挿絵を入っているので、読みやすいです。
風を作る材料が、人間からこぼれ落ちた笑い声の欠片という夢のある設定で、風の種類も色々あって楽しいです。
工場で働くねこたちも個性豊かで、お気に入りのキャラクターや感情移入できるキャラクターを見つけられると思います。
失敗やトラブルなどがありながらも、一生懸命に働くねこたちの姿が素敵で、自分の役割や働くことの大切さも感じられます。
シリーズで続編も出ているので、読書好きのきっかけになるかもしれません。
4. チョコレート戦争
タイトル:チョコレート戦争
作者:大石真
内容とポイント
町内の有名な洋菓子店で、ある金泉堂で発生したショーウィンドゥ破壊事件。
金泉堂の社長谷川金兵衛は確たる証拠もなしに、現場近くにいたことやおもちゃの空気銃を持っていたことを理由に、光一と昭を犯人扱いしてしまう。
それに憤慨した二人は、何とか復讐できないものかと考えた挙句
金泉堂に展示されているチョコレートの城を盗み出すことを考えます。
友人たちに協力を得て、あれこれと計画を立てていくが、ふとしたことから事件がどんどん迷走していく、というお話です。
子供の話を聞かない大人、自分が大きくなった時にこの話を思い出して、わが身を省みることができるようになってくれたらいい、そんなことを思った作品です。
堅苦しくなく続きも気になるお話なので、子供でも飽きずに読める作品だと思います。
5. 走り抜けて、風
タイトル:走り抜けて、風
作者:伊沢由美子
内容とポイント
引越しを控えた小学生の男の子が、商店街の福引で自転車を当てたいがために、これまでの福引の統計を取って、最後の夏に挑む物語です。
30年前の話なので、時代背景が全く違うのですが、そこがかえって興味深いかもしれません。
また夏休みというような非日常的な時期と、研究の成果を出すといった冒険心は、特に男の子の興味をそそる物語だと思います。
「ロードバイクが欲しい、この時期までに」と目標がはっきりしているので、子供が共感しやすく物語に共鳴しやすいと思います。
結果がどうであれ頑張った証が残る体験は、小学にも喜びとして残るはずですので、そういった体験を思い描きながら作文にすると書きやすくて良い題材です。
6. しっぽをなくしたイルカ
タイトル:しっぽをなくしたイルカ
作者:加藤文雄
内容とポイント
沖縄の美ら海水族館でおこった感動の実話です。
イルカのフジは突然病気で尾ひれが腐り始め、だんだん泳げなくなっていきます。
「なんとかもう一度フジに泳がせてあげたい」その想いだけで、世界初の人工尾ひれの開発に取り掛かります。
中心人物は水族館の獣医植田さんですが、違う職種、違う地域、様々な人たちの協力を得てプロジェクトが進みます。
実物に近い素材、大きさ、色々試してもなかなか上手くいかない試作品。でも誰も諦めません。
大人達が必死で一つの目標に立ち向かう姿はこの年頃の子達の胸に響くと思います。
今後自分はどういう生き方をするべきか考えさせられる本です。
多くの人たちの想いを受けてフジは泳ぎを取り戻すのでしょうか?心の中で応援しながら一気読みできる一冊です。
7. くろくまレストランのひみつ
タイトル:くろくまレストランのひみつ
作者:小手鞠るい
内容とポイント
ある日、あごひげ館長のいる「もりのとしょかん」に、森の嫌われ者と恐れられているくろくまがやってきます。
ひとりぼっちのくろくまは、森のみんなと仲良くしたいとレストランを開きましたが、誰も来てくれません。
メニューを見てみると採ってきたものをそのまま出しているだけです。
その悩みを解決してくれる一冊の本を図書館で借りました。
そして本を見ながら調理をしていくと、なぜひとりっばちになってしまったのか悲しい思い出が蘇ります。
その思い出は人間の私たちには耳の痛いことが書いてあります。
動物に対する気持ちを再確認することが出来ます。
すてきなレストランになり、館長に招待状が届くころに館長はくろくまに貸した本はくろくまのひいおじいさんが書いたものということを思い出します。
一所懸命に一人で努力するくろくまに感情移入すると書きやすいと思います。
8. ねこと王さま
タイトル:ねこと王さま
作者:ニック・シャラット作・絵 市田泉訳
内容とポイント
今まで王様の仕事しかしてこなかった王さまが、とある問題のせいで城を出て一般人として自活するようになるお話です。
とてもおっとりしている、悪く言えば子供っぽい王さまが、周りの人に助けてもらいながら新しい生活に馴染んでいく様子は、子供が助け合いについて考えるいいきっかけになると思います。
立場が違う人から見ると、自分にとっての普段の生活も特別なのものだと気づけば、いろんな人の視点で物を見られるようになるのではないでしょうか。
文章量は少なく低学年でも読めるような易しい内容ですが、しっかり自分の体験と照らし合わせて感想を書ける本です。
9. いのちのおはなし
タイトル:いのちのおはなし
作者:日野原重明
内容とポイント
90歳を超えても現役の医師として活躍された日野原重明先生が、4年2組のみんなに語りかけます。
「命はどこにあるんだろう?」クラスのみんなで話し合い、実際に聴診器でお友達の心臓の音を聞き合います。
「いのちは君たちがが持っている時間といえますよ。」「自分のいのちである自分の時間をどの様に使いますか。」日野原先生から宿題が出されます。
命は大切という事は何となく分かっていても、どの様に使ったら良いのかまで考える機会はなかなか無いかもしれません。
普段なかなか真剣に考える事の無いテーマを、日野原先生の問いかけによって懸命にうーんと頭を使って考えることが出来ます。
自分のために、そして人のためにも自分のいのちを使おうと思える素敵な本です。
読書感想文が書きやすいおすすめ本、小学生・中学年向け(小学3年生・4年生)まとめ
今回は読書感想文が書きやすいおすすめの本は?小学生・中学年向け(小学3年生・4年生)についてでした。
小学校3年生4年生と言えば、感情が豊かになってくるお年頃です。
この時期に良い本に出会わせてあげられれば、今後の人生も変わってくるかも知れませんので、どうかほんの一冊一冊を丁寧に選んであげて下さいね^^
尚、文章を読むのが苦手な場合は、小学校1年生、2年生向けでもステキな本がありますので、参考にして下さいね!
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